市販のエアコン洗浄スプレーは効果はなし！むしろ悪影響を及ぼします！！

お客様からよくエアコンスプレーの効果はあるのか？とご質問を頂きます。
私たちエアコンクリーニング業者の立場から申し上げますと、おススメは致しません。
と言うよりも、エアコンを製造している殆どのメーカーが、専門知識のない方のエアコンスプレーを使用しないよう注意喚起しています。

昨今は市販のエアコン洗浄スプレーがあれば、ご自身でクリーニングをしようと思い立った時、手軽に取り入れられる掃除方法として知られています。

ネットやドラッグストアで簡単に手に入れられる手軽さからも人気はあるようですが、実は正しい使用方法を理解せずに使うことで本来の効果は得られず、最悪エアコン本体の故障だけでなく、様々な悪影響を及ぼしかねません。

こちらの記事ではエアコンスプレーがおススメ出来ない理由、効果や悪影響についてまとめております。

エアコン洗浄スプレーの効果がない理由

エアコン洗浄スプレーが効果が無い理由は主に以下の３つが挙げられます。
具体的にはスプレーの効果を求めたことで、悪循環を及ぼすことを踏まえてお伝え致します。

このようにリスクだらけです。
ここからは１つ１つのスプレーがもたらす逆効果についてひも解いていきます。

カビの増殖や悪臭の原因になる

１つめの悪循環の原因はエアコン内部に「カビが増殖」「悪臭の原因」になる事です。

エアコン内部には「熱交換器」や「送風ファン」など、目の細かい部品が組み合わされて構成されています。

掃除がされていないエアコンの「熱交換器」や「送風ファン」のパーツの隙間には、ホコリ汚れやカビ汚れが詰まっており、スプレー程度の商品では簡単には落とすことは出来ません。

仮にエアコン洗浄スプレーを使用した場合、かえってほこりやカビに水分が含まれることで更に落とす事は難しくなります。
スプレーの水分で内部のエアコン内部の湿度が上がる事で、さらにカビが増殖する悪循環に繋がります。

目詰まりが酷くなればエアコンの効きが悪くなる為、余計な温度調整を行わざるを得ない為に電気代の悪化にも繋がります。
また、大量のカビが送風時に室内に飛散すれば、アレルギーによって喘息や肺炎の原因にもなりかねません。

洗浄液が含んだほこりやカビなどの汚れが内部残留すると想定外のリスクに繋がる事になります。

故障の原因になる

２つ目の悪循環の原因はエアコン故障の原因になる事です。

エアコン洗浄スプレーで誤った使い方、洗浄方法でお掃除をされた場合、エアコンの故障に繋がるリスクが高いと考えられます。

実際によくあるケースでは、洗浄スプレーを電気系統や送風ファンに吹きかけたことでの故障です。
エアコンの電子基板に洗浄液が付着すれば、感電や発煙し動かなくなります。

他にも洗浄液が内部に残留したことで、熱交換器のアルミ部分がサビ・腐食する原因にもなります。
熱交換器は目が細かく、少量の水で洗い流しても洗浄成分は残ってしまいます。また、スプレーだけしてクリーニング終了などもっての他です。

洗浄液が残留すれば、熱交換器のフィンにつまったほこりやカビが固着し、さらに汚れが取れにくくなります。
悪影響として、汚れでフィンの目が詰まる事が原因で発生する水漏れがございます。
洗浄中に漏れると言うことはございませんが、しばらくしてからエアコンの運転中に水漏れがおきます。

エアコンにはドレンパンという部品があり、エアコン内部に溜まった水分を集めるます。
ドレインパンに一定量溜まった水分は、ドレンホースを通じで屋外に排出されます。

エアコン洗浄スプレーだけでエアコン掃除すると、内部の汚れと汚れた洗浄液がドレンパンに残留します。

ドレンパンからドレンホースを通じて屋外に水分を排出したいのですが、ほこりやカビ・汚れ洗浄液が乾燥して固まると、ドレインホースが目詰まりを起こして屋外への排出が出来なくなります。よってエアコンの想定しない箇所から水漏れが発生してしまいます。

スプレーだけでなく、洗剤を使用してエアコン掃除をする時はドレンパンやドレンホースに汚れ残留しないように、大量に水を使用して洗い流す事が鉄則です。

スプレーを使用される殆どの方はその事実を知りません。
その為、エアコン洗浄スプレーを使用して掃除した後に、大量の水を使って洗い流すことをまず行ったりしません。
その結果、内部にほこり・カビ汚れが残留したままとなり、パーツ類の目詰まりが起こればエアコンの至る所から水漏れが発生してしまうのです。

発火の原因になる

エアコンスプレーのメリットは誰でも簡単にエアコンの内部洗浄が出来ることを謳っています。ただ使い方を誤れば火災を発生させる引き金になってしまいます。

トラッキング現象と言いますが、例えばコンセントとプラグの隙間にホコリが溜まり、そのホコリが空気中の湿気を吸収することで、漏電し発火する現象です。

つまり、エアコン内部の電装部品にほこりが付着している状態で洗浄液が残ったままになっていると、トラッキング現象が発生しエアコンから火が上がる訳です。

エアコンスプレーを使用してから、発煙、発火から火災が発生するまでにはタイムラグがあります。
電装部品に付着した洗浄液を放置しておくと数日〜1年程の時間経過でもホコリが湿気によってトラッキング現象が起きることもございます。

昨年もyahooニュースで数多く取り上げられていた話題なんですが、どのご家庭でも７～９月の夏時期はエアコンがフル稼働するので、使用前にお手入れをしようと思う方は数多くいらっしゃいました。

そんな中、エアコンスプレーで内部清掃を行ったことで火災に至った事故の再現映像が以下にございます。
電装部品に洗浄剤が付着した事によってトラッキング現象が発生、発火した映像です。

エアコン洗浄スプレーの商品説明に騙されるな

昨今はドラッグストアだけでなく、ネットでこのような商品を購入されるユーザーが数多くいらっしゃいます。
購入時には価格だけでなく、商品説明文もご覧頂くかと思いますが、エアコン洗浄スプレーの説明文は私も各メーカー拝見致しました♪

率直な感想として、「大変魅力的」でした。
ある例ではございますが、以下のように書かれていました。（※説明文引用）

「スプレーするだけでエアコンを簡単洗浄し、フィンの奥までウイルス・菌除去・消臭・防カビします。」

そんな事ある訳ないです！！
スプレーするだけで簡単洗浄などありえません。
この文章で簡単に洗浄出来るんだ♪と思ったのなら、騙されてはいけません。

スプレーと言っても洗浄成分は液体・フォームタイプなど様々ございますが、これら全ての洗浄液の元は水分です。
エアコン内部に洗浄液スプレーした際に、洗浄成分である液体は全て除去出来るのでしょうか？

スプレー程度の洗浄力では、エアコン内部の汚れだけでなく、洗剤成分と落としきれない汚れが残ってしまいます。

スプレーの噴射力程度では、詰まっているほこりやカビを吹き飛ばしたり、洗い流す力はございません。
汚れ具合によっては、エアコンに先程申し上げた通りホコリやカビの目詰まり等の悪影響を及ぼすからです。

目詰まりを起こせばエアコンの効きが悪くなり、ドレンパンやドレンホースが詰まって水漏れの原因となります。

洗浄液を洗い流さず時間が経過すれば、カビ菌のさらなる餌となって増殖、カビによる悪臭となり私たちに襲い掛かります。

簡単に洗浄出来ると言う言葉だけを切り取った場合、「エアコンのクリーニングは自分で簡単に出来るんだ!!」と言う考え方
になりますが、それは安易な考えです。

また、エアコンを製造しているメーカーはエアコン洗浄スプレーに対してどのような見解なのかを調べて見ました。

そもそもメーカーは使用を禁止している

エアコンメーカーはどのような見解か調べて見ましたが、そもそもエアコンを製造しているメーカーではエアコン洗浄スプレーの使用を禁止しているところが殆どです。その理由は先程も申し上げた故障、感電、発火のリスクが高いからです。

日本国内における主要のエアコンの製造メーカーでは、ホームページ上において市販のエアコン洗浄スプレーを使用したクリーニングを明確に禁止しているところが殆どです。

各社、同様に「故障、発電、発煙・発火に繋がる恐れがある」と記載してあります。
今のところ、以下のようなエアコンメーカーで洗浄スプレーの使用や自力でのエアコン内部掃除は控えるようにと書かれているので、確認してみてください。

エアコン製造メーカーでは、エアコンの日常のお手入れをフィルターのみ行って頂くよう推奨しています。
また、洗浄スプレーの使用については、どのメーカーも共通の見解ですが、高い専門知識がある業者にお願いするよう推奨しています。

フィルターだけの洗浄であれば、洗浄スプレーをする必要性はなく、わざわざ購入する必要性はございません。
エアコンの部位に応じたスプレーも数多く出ていますが、それらを準備するだけでコストも無駄になります。

エアコンフィルタ―や日常のお手入れでお困りなら、下記のリンクより日常のお手入れ方法を記載しております。
是非ご参考下さい。

エアコン内部の汚れでお困りではございませんか？

『家族に喘息持ちがいるのでエアコンを綺麗にしておきたい』
『アレルギーがある子供がいるので、内部のカビを除去しておきたい』
『エアコン送風時の臭いが気になる。吹き出し口が黒くなっているのがカビが発生しています。』
などなど、エアコンの汚れに関するお悩み

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